リニア新幹線に公的資金を投入する法案が衆院で可決。3兆円もの財政投融資を注ぎ込む法案であるにもかかわらず、国土交通委員会での審議はたった1日!参考人質疑をしたその日に採決までするのは異例のことです。
26日の参考人質疑と法案審議を、私も傍聴しました。
参考人として意見を述べた橋山禮治郎さん(アラバマ大学名誉教授)は、「リニア計画は、JR東海が全額自己資金で行う前提で認可が下りた」「国が事業費の3分の1、3兆円もの巨費を出す必要はない」と。安全面でも経済性でも、また環境への影響という点でも、マイナス要素ばかりのリニアは、このまま突っ走らせてはならないものです。
ところが、政府の答弁も他党の質問も、ことごとくリニア建設ありき。東京ー大阪が67分で結ばれる、人口7000万人の大都市圏が生まれる、全線開通で経済効果は8000億円、さらにはインフラ海外輸出で国際競争力…バラ色に描かれています。
夢を描くのは結構ですが、悪夢にしてはならない。リニアはそもそも未確立の技術。JR東海の社長自ら「ペイしない」と述べる。難工事に水涸れなどすでに実害も。だいたい自己資金でやると言ってきたJR。住民に対しては、高圧的な態度をとり続けてきました。
いまこそ、立ち止まって考えるべきです。
今後、舞台は参議院に。徹底審議を求めます!
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20161027-00000002-asahi-bus_all