国土交通委員会で質問に立ちました。1月の軽井沢スキーバス事故を受け、貸切バス事業についての規制を強化するもの。
具体的には、更新制を設けて違反を繰り返すバス会社を排除し、罰則を重くし、監督を強化する。こうした措置は当然必要であり、全会一致で可決しました(共産党はなんでも反対、と思われがちなのですが、もちろん賛成法案もたくさんあります)。
採決に先立つ質疑では、大臣の認識を問いました。貸切バス事業は2000年に免許制から許可制とされるなど規制緩和。業者が倍増したのに客はそれほど増えず、過当競争に。並行して進んだ労働法制の規制緩和により運転手の非正規化、低賃金化が進み、若者の担い手が減り高齢化、経験、技量不足の労働者が増え、結果として安全性の確保は置き去りにされました。
ところが国交大臣、それでも規制緩和は「利便性の向上をもたらした」と楽観的な評価。死傷事故を繰り返す事態は、決して利便性を高めるものではない。まずその認識から改めるべきだと思います。
バス運転手の労働条件をめぐっては、労働時間の改善基準告示も重要です。
労働基準法とは別に、トラック、タクシー、バスの運転手については拘束時間や連続運転時間などの基準が設けられ、厚労大臣告示となっています。乗客の安全のための、大事な規制です。ただしこの基準、守られたとしても過労死ラインを超える時間外労働が可能。過労死の3割は自動車運転者です。また、「告示」であって法律ではなく罰則もない。
厚労大臣政務官に、基準の規制強化や法規制化をすべきではないかと問いましたが、いずれもできない、検討すらしていないと言います。あまりに及び腰で呆れます。
安倍政権の「働き方改革」は、名ばかりです。労働時間の上限規制やインターバル規制など、実効的なルールを!