福島第一原発事故について、国と東電の責任を認めた前橋地裁判決。全国で取り組まれる集団訴訟で最初の判決で、重要な一歩を築いたと思います。
国も東電も、「事故も津波も想定外」と繰り返してきた福島第一の事故。しかし、それは明らかに誤りでした。正しくは、国も東電も、危険を知りながら想定しようとしなかった。そして対策を怠った。
私も先月、国会でこの件を取り上げました。原子力規制庁は自らの非を決して認めようとしません。あれこれ難癖をつけて、当時求められた津波予測をしなかった事実を、誤魔化そうとする。
群馬の判決で、その言い訳を否定し国の責任を認めたことは大きい。
損害についてはどうか。
賠償を認められた人と認められなかった人がおり、認容額も小さい。課題がたくさんありますが、国が一方的に決めた中間指針に基づく賠償を絶対的なものとせず、区域外避難者についても避難に合理性があるとしたことは重く受け止めるべきではないか。
ところが昨日、菅官房長官は記者会見で判決について問われ、国の原発政策への影響はないと思うと直ちに断言。判決もろくに読まない段階であろうにもかかわらず、この態度。被害者にも司法判断にも、真摯に向き合う姿勢は全く見られない。