資源エネルギー調査会で原発の津波対策について質問。新規制基準の下でも、矛盾だらけの規制行政のあり方が改めて浮かび上がります。
福島事故で国や東電は、事故は想定外だったと繰り返しています。では、新しい基準ではどうなったか。原発が想定すべき津波は、「既往最大」=過去に経験した最大を目安にするといいます。既往最大とは何年ぐらい遡るのかと問えば、だいたい1000年〜2000年と。一方で地震については、12〜13万年前まで評価せよとしています。津波は地震に伴って起きるのに、あまりにアンバランス。「既往最大」といっても、歴史記録に基づき確認するため、せいぜい400年ぐらいしか遡れないともされています。
津波対策は、敷地高さを確保することといいます。高さが足りなければ防潮堤で防ぐと。
では、想定を超える津波が敷地に入ってくるのはどうするのか。
浜岡原発などでは、扉を二重にし水密化、開口部を塞ぐなどして浸水を防ぐといいます。これらは新しい技術ではないが、有効な対策なのだ、これらがあれば福島の事故は防げたと、規制委員会も東電も口を揃えます。それは、当然そう言うのでしょう。
ところが驚くべきことに、全国の裁判では違うことを言っている。国も東電も、浜岡原発のような対策をとったとしても事故は防げなかったと言い張っています。
国会では、万全な津波対策だから安心せよと言い、裁判では、その対策をしても事故は避けられなかったと言って責任を逃れようとする。二枚舌も甚だしい。
連日質問が続いて、ちょっと詰めが甘くなってしまったのが反省点。ただ、同じ調査会メンバーの市田さんが常に相槌を打ち後方支援してくださったのが心強かったです。
次回また、さらに追及したい。