山添 拓 参議院議員 日本共産党

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2017年5月11日

鬼怒川水害を教訓に

国土交通委員会で水防法改正案について質問。2015年の関東・東北豪雨や、昨年の台風10号の被害を受け対策をとるもの。大規模氾濫に備えた協議会や、福祉施設などでの避難計画策定の義務づけなど、それ自体は必要な対策です。

先日訪れた常総市の鬼怒川水害の事例を挙げて質問しました。
決壊や溢水により、市の3分の1が浸水。市役所やハザードマップで避難所とされていた学校も浸水しました。こういう地域では、避難計画をつくるといっても限界があります。広域での避難を可能とするために、近隣の市町村との協定づくりが課題だと、市の職員からもうかがいました。
避難計画や避難訓練を、法律で義務付けたのであとは施設任せではなく、事前の条件整備が必要です。

鬼怒川の水害は、元を正せば堤防整備が遅れてきた実態があります。茨城県内でわずか17%の整備率。無堤防区間も放置されてきました。地元では「人災」と言われている。
そのなかで今度の法案は、水防災意識社会の再構築だといい、「洪水は施設整備で防ぐもの」から「施設では防ぎきれない大洪水は起こるもの」へと意識を変えるのだと位置付けています。しかし、想定外に備える必要があるにしても、施設整備の重要性は変わらないではないか。大臣はこの点は肯定。やるべき整備をおろそかにしたまま、施設で防げない洪水があるといって住民の自助、共助を強調すべきではない。洪水を防ぐ必要な設備整備は河川管理の基本だと指摘しました。

常総市のある茨城県は石井大臣の地元でもある。常総市水害被害者の会のみなさんなど、1年半経った被災者の実態や要望を聞いてはいかがと問うと、「機会があればうかがいたい」と答弁。現に甚大な被害に遭った方の声は、被害救済のためにはもちろん、今後の水害のためにも貴重です。ぜひ、耳を傾けていただきたいと思います。

なお今日の質疑、動画をご覧いただいた方から、最後の笑顔はなにか?と問い合わせが。
質問を終え、与党議員から拍手とともに「今日の質問はよかった」と声がかかったので、お礼を言った場面でした♫

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