2016年4月7日
「生きやすい社会」のために
学生向けの宣伝物、「Red Frag Press」をお読みいただいた方から、匿名でこんなご連絡がありました。
地域に住む若者宛てに郵送されたのですが、送り先の本人は自死されていました。転送されご実家へ。以下、ご覧になった親御さんからのメールの一部を紹介します。
「私どもの息子が亡くなってから、東京では若者の自殺が多いというニュースを目にしました。そんなところに息子を一人で置いていたのかと思うと息子に申し訳ない気持ちです。」
「大学を卒業してから、なかなか就職できず、アルバイトで日々を過ごし、やっと就職しても3、4か月でくびになる。精神的に弱い者でしたから、精神科には通っておりました。…いろんな制度の活用をしながらも、自分の能力を生かす場がないと、自分の将来を悲観してしまったのだと思います。」
「こんなメールを書こうと思ったのは、山添さんの提言のなかに『無理なく就職できる社会』という項目があったからです。…もう東京に選挙権がないのですが、応援しております。そして、若者の生きやすい社会、能力を生かして生きていける社会にしてほしいと切に願っております。…東京で一人で暮らしている若者が、自殺しないようにしていただければと願います。」
読んでいて、胸にこみ上げるなんとも言えない思いにとらわれます。悲しさや怒りというだけでは表しきれない、日本社会が抱える病理が、私たちのすぐ近くにあります。大事な命が失われる、取り返しのつかない「被害」。
メールをお送りいただいたご両親の期待に応え「生きやすい社会」をつくるために、負けられないたたかいであるとの思いを新たにします。