2021年・第204通常国会
- 2021年3月26日
- 予算委員会
予算委員会で、コロナ変異株検査拡大について、東京オリパラについて、文科副大臣接待問題について、河井選挙買収事件について質問、及び二〇二一年度一般会計予算外二案に反対の討論を行いました。
- 要約
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- 予算委員会で、コロナ変異株の検査拡大にあたり、民間検査会社への支援について質問。東京オリパラについて、開催ありきの姿勢改めるべきと質問。文科副大臣接待について、学園側の記録をあたって事実を明らかにすべきと質問。河井選挙買収事件について、証拠の還付請求も活用し、買収原資を明らかにすべきだと質問しました。
○山添拓君 日本共産党の山添拓です。
厚労大臣に伺います。
新型コロナの変異株が各地で確認されております。感染力が強く、子供の感染拡大も指摘されています。市中感染に至っているという認識でしょうか。
○国務大臣(田村憲久君) 水際対策やっているんですが、海外の渡航歴がない、若しくは海外の渡航歴のある方と接していないにもかかわらず、各地域で、変異株も幾つか種類ありますけれども、感染が出てきております。そこでクラスター等々も起こっております。
そういう意味では、大々的に広がっているというところまではまだ行かないんでしょうけれども、各地域でそういうような状況が出てきておりますので、これは注視をしながら、見付けたものはなるべく多くスクリーニングをやって、見付けたものはそこで囲い込みをしていくということが重要であろうというふうに思っております。
ただ一方で、専門家も、やがてはこれ優位性があるので変異株に置き換わっていくのではないかということをおっしゃっておられますから、今のところ、それをなるべく時間を取って、その間に対策をしっかり組んでいくということが非常に重要、これ病床の確保でありますとか、それからワクチンの接種でありますとか、そういうことが重要になってくるというふうに考えております。
○山添拓君 まさに市中感染の状況だと思うんですが。
国立感染研は、二月の段階ではリンクはある程度追えているとしていました。ところが、三月の分析になりますと、地域によっては国内での感染が持続していると評価を変えています。少なくとも、今リンクを追えているとは言えない状況になっていると、こういうことですね。
○国務大臣(田村憲久君) 要するに、スクリーニング、今上げてきているんですけれども、五から一〇%とお願いしているのを今度四〇%、まだ四〇%まで行っておりませんが、これを随時お願いして、大きな検査機関等々にお願いをしながらやっているんですが、要するに、そこで見付けたものに関しては、スクリーニングで見付けたものに関しては、それを、疫学調査を積極的にやってしっかりとグリップしていこうということはやっておりますが、ただ、各地域で今までと違うものが出ておりますから、そういう意味では全てが全て追えているというわけではありません。
○山添拓君 いつからそういう状態になったんですか。
○国務大臣(田村憲久君) これは、一月に東京、埼玉といろいろなところから出てまいりましたけれども、もう出てくるたびにもうそれが新しいものでありますから、初めから、そういう意味では出たときから新たなものが出てきているということで御理解をいただければ、それを、見付けたものはそこを囲い込んでいっているというふうに御理解をいただければ有り難いというふうに思います。
○山添拓君 だから、もう初めから追えていなかったとおっしゃっているのと等しいんですが。
総理に伺います。
変異株が国内で初めて確認されたのは昨年十二月二十五日です。既に感染力の強さが指摘されておりました。結果として水際対策が失敗したということをどう認識しておられますか。
○国務大臣(田村憲久君) これ、イギリスが初めて発表したのが昨年の十二月二十一日でしたっけね、頃だと思います。ですから、それまでは全く情報がない中で、イギリスはもう既に九月には広がり始めていたであろう、自国の中でとおっしゃっておられます。そういう意味からすると、一般の新型コロナウイルスが日本の中に海外から入ってくるということはあったわけでありまして、それの中において、その期間の間入ってきている可能性もあります。
そういう意味で、その後は、急激に外国人の方々、基本的には海外からもう日本に入国はお断りして一部のビジネスの部分だけだったんですが、それも緊急事態宣言とともに我々お断りをするようにしておりますので、今は変異株の地域、長くなるから申し上げませんが、そういうところに関しては三回、向こうで、そして入ったとき、三日後というような形で対応しながら、今また新たな形で、要するにアプリを入れて位置を確認してということを今やっている最中でございますので、そういう形で対応させていただいておりますから、我々といたしましては、イギリスの発表後は早急に対応してきたというように考えております。
○山添拓君 総理の認識も伺いたいと思うんです。
変異株の市中感染を結果として許してしまったと、このことについてどう御認識ですか。
○内閣総理大臣(菅義偉君) 先ほど厚生労働大臣が答弁したとおりです。私たちも水際においてはできるだけ適切に対応してきました。
○山添拓君 それは不十分だったと思うんですね。
変異株の検査を陽性者の四〇%程度に引き上げる、そのめどが立ったと今日答弁もありました。どうやって進めるんでしょうか。
○国務大臣(田村憲久君) 今までは、基本的に、地方衛生研究所というところで検体が集まってきて、その分に関して変異株等々に対応すると、スクリーニングを掛けると。感染研といいますか、専門家の方々は、基本的に五%から一〇%でその地域の、言うなれば感染の広がりというものはある程度分かるというお話であったんですが、なぜ四〇%まで上げたかというと、もうなるべく早く見付けて、それでそれを抱え込みたいと、抑え込みたいと、その部分で、ということでやっておるんですが、その四〇%に上げるに関しては、地衛研だけでは無理なものでありますから、大きな検査機関、こういうところにお願いして、検体、二回これ検査しなければいけない、検体の量がそれなりに要るんですね。ですから、そういうところに技術移転して、今取りあえずやり出しているところで、そこを見ると大体四割ぐらいまではまず行けるなと。
ただ、四割でいいとは思っていませんので、さらに、医療機関なんか、ちっちゃい検査機関等々にお願いしていますので、そういうところにも技術移転できるのならばしっかりやって、そこにもちゃんと費用を出させていただいて、御協力をいただきたいと。
ですから、四〇%まずは目指しておりますけど、それをまたクリアできたときには、まあ、並行しながらと言った方がいいのかも分かりませんが、大きい検査会社だけじゃなくて、他の検査会社にもできる限りお願いをしていきたいと。ただし、これ、各自治体からになりますから、自治体にもそういうお願いを、そういう自治体の方からお願いしてくださいというようなこともお願いしていかなきゃならないというふうに思っております。
○山添拓君 東京ではPCR検査の九三%が民間検査機関で行われています。変異株検査をどう広げるかが課題だと考えます。
墨田区では、区内の民間検査会社と協力して、四月以降、高齢者施設でのモニタリング検査や、区が濃厚接触者に行う検査に併せて変異株のスクリーニングを実施すると伺っています。
このように、中小の検査会社が独自に行う場合に国が何らかの費用の補助をする、そういう仕組みは検討されているんでしょうか。
○国務大臣(田村憲久君) 今、国立感染症研究所等々が対応して民間に委託しているようなところに関しては、これは、国立感染症研究所の方からお金が出ますが、そうじゃない、先ほど申し上げました、多分これから各自治体等々の中においていろんな委託をしておるというようなところが出てくると思います。そういうところに関しては、自治体を通してという話になるんだと思いますけれども、しっかりと同じように資金を出させていただいて、その下でスクリーニング検査をやっていただく。その前に、技術的な移転はしなきゃいけませんし、試薬をしっかりとお持ちをいただかなきゃいけないんですが、そういうことは我々としては検討をしております。
○山添拓君 今指摘もあったように、試薬と、そして人件費の負担が特に大きいと聞きます。いつまで続ける検査か分からないと、また、財政支援がはっきりせずということであれば、なかなか踏み出せないと、こういう声もあります。
感染を追えていない以上は、中小の検査会社でも広く実施することができるように、やっぱり支援すべきだと思います。もう一度、その点について御答弁ください。
○国務大臣(田村憲久君) 各都道府県で追えていない場合もあるんですね。各いろんな医療機関が、それこそ行政検査もあれば、民間の自費検査の部分もありますので、追えていない部分もあるから全てというのはなかなか難しいというのは御理解いただきたいと思うんですが、でき得る限り各自治体で把握できるところに関しては、十分な資金、それから技術移転等々をさせていただきながら、我々としても、今なるべく多くのスクリーニングをさせていただいて、見付けた上で、もうそこを囲い込んで、なるべくその広がるのを抑えていきたい、こういうような思いがございますので、それは我々の方からしっかりと各都道府県の方にお願いをさせていただいて、そういう支援をしますからということで体制を整えていただきたいというふうに考えております。
○山添拓君 水際対策が不十分な下で、東京オリンピックを行ってよいのかという懸念があります。
総理は、一月二十一日の衆院本会議で、ワクチンを前提としなくても安全、安心な大会を開催できるよう準備すると述べました。これはどこで決めたものですか。
○国務大臣(丸川珠代君) 各国でワクチンの接種状況が異なりますので、きちんと選手の皆さんに打てる国もあればそうでない国もあります。ですので、ワクチンの接種を前提としない安心、安全な大会を行えるような水際対策というものを考えております。(発言する者あり)それはもう関係者で合意をしていることでございます。
○山添拓君 丸川大臣、関係者ってどなたですか。
○国務大臣(丸川珠代君) 中間取りまとめを行いました対策調整会議でございます。
○山添拓君 調整会議では、ワクチンを前提しなくても安全、安心などとは述べていません。
丸川大臣、オリンピックやパラリンピックの延期や中止について検討している部署はあるんですか。
○国務大臣(丸川珠代君) オリンピックについては五者協議で議論をしておりますけれども、最終的に判断をされるのはIOC、また組織委員会、IPC、東京都ということになります。
○山添拓君 政府の中にはないということだと思うんですが、では、三月三日と二十日、今お話あった五者協議、その内容について御説明ください。
○国務大臣(丸川珠代君) 今月三日に開催されました五者協議においては、まず、改めて安全、安心な大会運営を最優先として、引き続き今年の夏の東京大会の成功に向けて五者で緊密に連携していくことを確認した上で、海外からの観客の取扱いや観客の上限について議論を行いました。
まず、海外からの観客の取扱いについては、国としては、水際規制の感染症対策を担い、国民の安全と安心を守るべき立場として、変異株の影響等が予測ができない中、今年の夏の入国の可否を見通すことが困難であり、慎重な判断であるということを私から申し上げました。
こうしたことも踏まえて関係者間で協議を行った結果、二十日の協議において、東京大会においては海外からの観客の受入れを断念するということを合意したところです。
観客の上限については、国内イベントの上限規制に準じることを基本として、国内外のスポーツイベントの状況等を見極めて検討を進め、四月中に基本的な方針を示すことを確認をしております。
アスリート以外の大会関係者については、適切な感染症対策や多くの制約の下で厳しい生活を続けている国民の皆様の理解を得る観点から、国としては縮減が不可欠であるということを私から申し上げているところです。
引き続き、変異株の影響、また国内外における感染状況等を踏まえて、主催者でありますIOC、IPC、東京都、組織委員会と緊密に連携をしながら準備を進めてまいります。
○山添拓君 今いろいろお話しになったんですけれども、その五者会議、五者協議の議事録ってあるんでしょうか。
○国務大臣(丸川珠代君) 協議の終了後に東京都、それから組織委員会、また国からそれぞれ会見を行いまして、議事の内容を公表させていただいております。
議事録については、関係者においてそれぞれ適切に対応されていると理解をしております。
○山添拓君 ということは、政府のものはあるんですね。
○委員長(山本順三君) 丸川国務大臣。(発言する者あり)どうぞ、答弁してください。
○国務大臣(丸川珠代君) はい。
五者協議は、これ組織委員会において調整された会議でございまして、詳細は組織委員会に確認をしたいと思います。(発言する者あり)
○委員長(山本順三君) 丸川国務大臣。
○国務大臣(丸川珠代君) それぞれ会見を行っておりますが、議事においては、主催者の関係者の間で適切に対応されているということでございました。具体的には、組織委員会がこの会議を主催しておりますので、組織委員会において対応しているとのことです。
○山添拓君 政府も当事者として出席しています。政府側の議事メモなどはあるはずです。
委員長、提出を求めたいと思います。
○委員長(山本順三君) 答弁できますか。
後刻理事会で協議をいたします。
○山添拓君 様々な検討経過が極めて不透明だから伺っているんですね。感染対策に当たって公にされておりますのは、資料もお配りしておりますが、昨年十二月二日、調整会議の中間整理が最後となっています。
大臣、その際に今後の検討課題とされたのは何でしたか。
○国務大臣(丸川珠代君) 資料にお示しいただいておりますけれども、まずアスリート等に係る検査の実施方針、また感染症対策センターと保健衛生拠点機能の具体化、陽性者の入院・宿泊療養体制の確保、陽性者発生時の競技運営の在り方、大会関係者や観客の取扱い、観客上限、外国人観客に係る具体的な措置、マラソン、競歩等、公道等で行われる競技における観客の感染症対策、聖火リレー、ライブサイトにおいて混雑、密集を避けるための対策、開閉会式におけるアスリート等の感染症対策、ワクチンが利用可能となった場合の対応でございます。
○山添拓君 ほとんど決まっていなかったわけですが、これは国内の感染第三波あるいは変異株の前の段階でのものです。
丸川大臣は、国内外で様々なスポーツ大会が開催されており、知見が積み重なっていると述べています。参照している国際大会のリストや、あるいはその知見の整理というものは政府の中でされているんでしょうか。
○国務大臣(丸川珠代君) まず、先ほどの対応について、対応は決まっていないということでございますが、かなり検討を進めてきておりまして、アスリート等に係る検査の実施方針についてはIOCの方から是非毎日やってもらいたいということで、今組織委員会において御議論いただいているほか、政府でもこれから検討を深めようとしているところでございます。
それから、組織委員会の感染症対策センター、これは橋本会長の方から保健衛生拠点の機能等を併せて選手村の方で対応するということで、既に設置の方向で進めていただいております。
また、陽性者の入院・宿泊療養体制の確保、また陽性発生時の競技運営の在り方については、現在、組織委員会で御議論いただいておりまして、検討が進んでおります。
この観客の取扱いについては、今先ほど申し上げたとおりでございます。
また、マラソン、競歩、公道等で行われる競技については、まさに今、聖火リレーが行われておりまして、ここでの知見をしっかりと反映していくということであります。
いずれにしても、プレーブック、御存じでしょうか、関係者がそれぞれ、その関係者のジャンルによって対応すべきルールブックというのがございますけれども、これを四月に改訂をするということでございます。私どもも、これに合わせてより詳細な検討を進めてまいるところでございます。(発言する者あり)
あっ、済みません、で、質問された内容でございますけれども、国際大会、これは、これまでに行われている国際大会、全米オープン、全仏オープン、男子ハンドボールワールドカップ、女子水球五輪予選、全豪オープン等々ございますけれども、それぞれ知見がございますので、様々なスポーツ大会の状況、これらを踏まえて、バブルという考え方を基本的に置きながら、よりこれを強化する形で検討したいと考えております。
○山添拓君 そうした知見を整理したものはないというのが政府の回答なんですね。
東京都はバブル方式で大丈夫だと言っております。しかし、その成功例は、国内では体操の世界選手権ぐらいであります。選手は完全隔離で、PCR検査は毎日行い、移動制限、行動制限、かなり掛かりました。その参加国や選手の数について承知されていますか。
○国務大臣(丸川珠代君) 恐縮です。
体操の世界選手権は四か国であったというのは分かっております。済みません、全体の数はちょっと把握しておりませんで。
例えば、先ほど申し上げました男子ハンドボール世界選手権、これ三十二か国で、アスリートのみで六百人だったと理解をしております。また、全豪オープン、こちらはアスリート四百人、関係者を合わせますと全部で千人ということは理解しております。
○山添拓君 体操は三十人の参加だったんですね。オリパラとは全然規模が違います。
懸念されているのが医療提供体制です。トータル一万人とされます。しかし、東京都は二〇一九年、コロナ前の計画でも医療関係者一万人としていたのではありませんか。
○国務大臣(丸川珠代君) 立候補ファイルにあります内容については組織委員会ができる前の内容でございまして、これは都が、都として大会期間中に入院が必要なアスリートや大会関係者を受け入れる上で試算をされたものと理解をしております。
現在は組織委員会において精査を行っているところでございますが、先ほど御指摘いただいたトータルで開催期間二か月を通じて一万人というのは、医師、歯科医師がおよそ三割、看護師の方がおよそ四割、理学療法士の方がおよそ一割程度、さらに、検査技師等の検体採取者がおよそ一割弱ということを伺っておりまして、これらは、まず組織委員会の方で競技会場等周辺の大学病院等と調整を進めていただいている状況にございます。現在、都内およそ十か所、都外でおよそ二十か所程度の確保を念頭にしていると伺っております。
地域の医療体制に支障を生じないようにすることが何よりも重要でありますので、政府としても必要に応じて専門的知見に基づく助言を行うとともに、引き続き東京都、組織委員会とも調整を進めてまいりたいと思います。
○山添拓君 熱中症などの対応でそもそも一万人と言っていたんですよ。いかなる精査を行ったんですか。
○国務大臣(丸川珠代君) 東京都、組織委員会がまず精査をしていただくべきものと考えておりますけれども、私たちもその精査はしっかりと中身を拝見したいと思っております。
○山添拓君 別な点を伺います。
組織委員会は大会指定病院を指定します。これはどんな役割を担う病院ですか。
○国務大臣(丸川珠代君) 組織委員会が競技会場等の周辺の大学病院と調整を進めると、先ほど触れた、あれが大会指定病院でございますが、これは、アスリート等に対し選手村の総合診療所やあるいは競技会場の医務室の機能を超える治療が必要な場合などはこの大会指定病院に搬送する仕組みとなっております。
○山添拓君 けがをしたり救急の場合ということで、コロナ対策とは別なんですね。
資料御覧ください。東京都の立候補ファイルでは、東京会場十病院、うち三つが都立病院です。しかし、例えば広尾病院は、今、コロナ専門で新規の外来を止めています。妊婦にも転院を求めています。七月には突然オリンピック病院になるんですか。
○国務大臣(丸川珠代君) これ、セキュリティー上の理由から、個別の病院、そこに書いてあるのはあくまで立候補ファイルの時点でございまして、今、組織委員会がお決めになる話なんですね。それで、立候補ファイルは東京都が作るんですが、組織委員会が今決めるんです。で、構造上、これ組織委員会と東京都とIOC、IPCで御議論されるものでして、私どもはあくまでそれをサポートさせていただく立場であります。これ、東京都の下で、組織委員会がやっているわけですけれども、組織委員会がこれはセキュリティー上の理由から明らかにしたくないということで、公表を行わないというふうに言っていらっしゃるので、私ども、大変恐縮ですが、立候補ファイルに書かれたものがそのままになっているかどうかということは承知をしておりません。
○山添拓君 外国語による診療の提供が可能だとかも含めて結構要件は厳しいので、そんなにたくさん候補があるわけじゃないんです。
コロナ対策でも先頭に立っている病院が並んでおります。厚労大臣、これでいいんでしょうか。
○国務大臣(田村憲久君) コロナ対策はコロナ対策としてやっていただくことになろうと思いますし、オリンピックの対応はオリンピックの対応でということになろうと思います。
いずれにしても、都がやっていただいているので、これ、申し訳ないんですけれども、都の下でお考えをいただくという話になろうと思います。
○山添拓君 今どなたもまともにお答えにならない。
医療提供体制の逼迫を理由に緊急事態宣言が発せられておりました。変異株を含むリバウンドで感染拡大が懸念されています。総理、五輪は開催ありきではない検討が必要ではないでしょうか。
○内閣総理大臣(菅義偉君) 安全、安心な大会とするために、新型コロナ対策を始め医療体制の確保というのは極めて重要だと思っています。その際に、大会の運営主体である大会組織委員会が開催都市である東京都などと協力しながら、医療従事者、大会指定病院の確保など必要な体制を整備することになり、国としては必要に応じて助言などをしっかり行っていきたいというふうに思っています。
○山添拓君 あくまで開催ありきですよ。多くの点が決まらないまま、しかも検討状況はオープンにされない。ジェンダー感覚を著しく欠く責任者も続出しました。このまま突き進むのは余りにも無謀だということを指摘させていただきたいと思います。
続いて、文科省でも浮上した接待疑惑について伺います。
亀岡復興副大臣、文科副大臣だった二〇一九年十一月二十六日、豊栄学園の清水理事長、宮崎県副知事と会食した事実はありますか。
○副大臣(亀岡偉民君) 日にちはちょっと定かではありませんが、今確認をしているところでありますので。しっかり今確認しているところであります。
○山添拓君 日にちはともかく、その頃会食した事実はあるんですか。
○副大臣(亀岡偉民君) 記憶では、会食したと思います。
○山添拓君 副大臣は、しんぶん赤旗の取材に、割り勘とか言ったりして、私が半分は出して、いつも交代、交代で昔からやっている仲ですからと答えています。このときは割り勘でしょうか。
○副大臣(亀岡偉民君) 私どもいつも、必ず出席した分は最後に確認をして現金で私の方で支払いしています。このときも支払いました。
○山添拓君 本日付けのしんぶん赤旗では、清水氏が、上野の料亭韻松亭、亀岡氏、宮崎県副知事との懇談、八万四千円を交際費等として経費申請し、学園が支出したことが記録に基づいて確認されています。支払ってもらったんじゃありませんか。
○副大臣(亀岡偉民君) 私ども必ず現金で支払いしております。たまたまその日は私が知らないうちに払われてしまったということで、最後に確認をした上でちゃんと私の分はお支払いさせていただきました。(発言する者あり)
○委員長(山本順三君) 手を挙手して質問をしてください。
山添拓君。
○山添拓君 幾ら払ったんですか。
○副大臣(亀岡偉民君) 今ここで、金額はちょっと覚えておりませんので、定かなことは言えません。
○山添拓君 確認していただきたいと思います。
文科省に伺います。
私立高校産業教育施設整備費補助金について御説明ください。
○政府参考人(瀧本寛君) 済みません、お答え申し上げます。
私立高等学校におきまして産業学科を設置しております高校に対しまして、産業教育振興法に基づきまして、国が職業教育を行う私立高校に対して施設の三分の一の補助を行うものでございます。
○山添拓君 二〇一九年度の予算額、申請件数、執行状況を御説明ください。
○政府参考人(瀧本寛君) お答え申し上げます。
二〇一九年度の予算額につきましては、四千百二十一万一千円が予算額となっております。また、申請件数については一件でございます。
以上です。
○山添拓君 どこが申請したんですか。
○政府参考人(瀧本寛君) お答え申し上げます。
申請をされたのは学校法人豊栄学園ですが、この年につきましては公募を二度行いました。一度目、どこも手は挙がりませんでした。二度目も当初の締切りの時点では手が挙がっておりません。
この補助金については、私立高校において産業教育をやっている学校というのは全体の中では非常に少ない中で、重要な補助金ではございますけれども、年によりまして一件であったり二件であったり、多い年でも五件と、この三年間でいうと四件しか手が挙がっておらない、そういう類いの補助金でございます。
○山添拓君 豊栄学園への補助金は、いつ誰が申請し、いつ決定されたんでしょうか。交付額と併せて御説明ください。
○政府参考人(瀧本寛君) 済みません。
豊栄学園からの申請でございますけれども、豊栄学園から県を経由いたしまして申請が上がってきておりますが、済みません、十二月の、令和元年の十二月の二十七日に所轄庁であります宮崎県からございました。翌年の二月五日に補助金の交付の決定をさせていただいております。(発言する者あり)
○委員長(山本順三君) 続いてどうぞ。
○政府参考人(瀧本寛君) 済みません、答弁漏れでございましたので、申し訳ございません。
交付決定額は二千四百二十一万三千円でございました。
以上です。
○山添拓君 ちょうど副大臣や副知事との会食の直後に申請されたということになります。
副大臣は、会食の当時、この補助金の制度について御存じでしたか。
○副大臣(亀岡偉民君) 私は全く知っておりません。そして、副大臣は私どもの旧知の仲でありまして、国交省から行って、たまに行くことがあったから、たまたま私の方でちょっとお誘いを掛けたということであります。
○山添拓君 文科副大臣の当時ですけれども、制度については全く御存じなかったということですか。
○副大臣(亀岡偉民君) どこがどういう申請をしているか、全く分かりませんでした。(発言する者あり)制度もそんな詳しくは知りませんでした。
○山添拓君 詳しくは知らなかったけれども、知っていた部分もあったというお答えになろうかと思います。
県が申請する補助金です。会食には学園と県が同席していました。ここで申請するよう指南したのではないかと疑われても仕方がないんじゃありませんか。
○副大臣(亀岡偉民君) 学校側から呼び出しがあったわけではありませんので、私が旧知の仲だからお誘いしたわけであって、そういう話は全く出ませんでした。
○山添拓君 それはにわかに信じ難いことなんですね。
私立の高校には私学助成金が交付されます。二〇一八年四月には、この学校、教育課程特例校に指定されてもおりました。しかも補助金申請の直前です。大臣規範に抵触する供応接待であった、その可能性は否定できないんじゃありませんか。
○副大臣(亀岡偉民君) 私ども旧知の仲でありまして、まさにいろいろ、運動部の強化から、いろいろ相談を受けておりましたので、そういうところには相談に応じましたけれども、一切そういうことに関しては話は出ませんでした。
○山添拓君 旧知の仲であればどんな立場にあるときでも何の疑いも持たれない、そういうお考えだということなんですか。
○副大臣(亀岡偉民君) 私どもしっかりとその辺も存じ上げておりますので、支払も現金で支払いましたし、一切問題のないという形でお会いさせていただきました。
○山添拓君 支払を自分で負担したということをお話しになりました。その内容について、証拠に基づいてこの場で説明するように、委員会に対して報告するように復興大臣に求めたいと思います。いかがですか。
○副大臣(亀岡偉民君) 現金で支払っておりますので、どこまで確認できるかはしっかりとさせていただきたいと思います。
○山添拓君 学園側には記録があるようですので、それは是非確認をしていただきたいと思うんです。
県を含めた贈収賄の可能性すら否定できない問題です。総理、これは解明が必要ではありませんか。
○内閣総理大臣(菅義偉君) 文科大臣の下でそこは適切に対応するだろうと思います。
○山添拓君 利益誘導の有無、また藤原次官の倫理規程違反の有無を含めて究明すべきだということを指摘させていただきたいと思います。
最後に、河井克行元法務大臣の選挙買収問題について伺います。
昨日、議員辞職願を提出されました。それまでの無罪主張を一転させて、買収罪という事実は争わないと述べるに至ったものです。
自民党の二階幹事長は、党としても他山の石として対応するなどと述べました。総理も同じ認識ですか。
○内閣総理大臣(菅義偉君) 法務大臣の経験者についての刑事裁判が行われていることは残念であり、また、国民の政治不信を招いたという批判があることは重く受け止めております。いずれにしろ、政治家はその責任を自覚し、国民に疑念を持たれないよう常に襟を正していかなければならないというふうに考えております。
いずれにしろ、大変重く受け止めております。
○山添拓君 他山の石ではなく自民党の山だと思うんですが。
総理は昨年六月の記者会見で、党として対応すると述べております。自民党が提供した一億五千万円が使われたとの証言があります。買収原資について、党として明らかになさいますね。
○内閣総理大臣(菅義偉君) この場で、せっかくのお尋ねでありますから、自民党総裁としてあえて申し上げれば、御指摘の資金の使途の詳細については、現在検察当局に押収されている関係書類が返還され次第、党の公認会計士が内規に照らして監査を行って、しっかりとチェックをすることになっております。
○山添拓君 ちょっとよく分からないんですが、なぜ押収されたままになっているんですか、その記録は。
○内閣総理大臣(菅義偉君) 裁判中だからだと思います。
○山添拓君 関係書類というのは、押収した証拠も含めて、裁判で証拠提出されているなら、河井氏の側で写しを入手しているはずです。証拠になっていないのであれば、公判中であっても還付請求ができます。
速やかに書類を確認するべきではありませんか。
○内閣総理大臣(菅義偉君) 今裁判中でありますから、裁判の中のやり取りに関する事柄について、私は、答弁する、現在行政の長でもありますので、私から何か申し上げるべきことは控えるべきだというふうに思います。
○山添拓君 党として対応するとおっしゃっているわけですから、公判中でも可能なんですよ、証拠を求めることは。その上で、その証拠を分析する、これ、今でも可能なんですよ。
河井氏に対して求めると、それはお約束いただけないでしょうか。
○内閣総理大臣(菅義偉君) この現在行っている裁判のことでありますから、そのことについて行政の長として何か申し上げることは、私は控えるべきだというふうに思います。そして、先ほど私は、せっかくの議員のお尋ねなので自民党総裁としてその使途の詳細については先ほど答弁したように申し上げたところであります。
いずれにしろ、党の公認会計士が内規に照らし監査を行い、しっかりチェックすることになっております。
○山添拓君 自民党総裁として明らかにするべきだと申し上げているわけです。
一億五千万円のうち一億二千万円は政党助成金ではないかと、資金提供した自民党にも重大な疑惑が生じております。四月の再選挙までに買収原資を明らかにするべきです。そうでなければ、公正な選挙への国民の信頼は回復できないということを申し上げて、私の質問を終わります。
○山添拓君 日本共産党を代表し、二〇二一年度一般会計予算外二案に反対の討論を行います。
まず、今国会に政府が提出している二十四もの法案、条約で誤りが確認されていることに厳重に抗議します。前代未聞の国会軽視であり、これでは予算案や法案の審議の前提を欠きます。提出済みの全ての法案を速やかに調査し、是正するよう、強く求めるものです。
新型コロナの感染は、各地で再拡大の兆候が見られ、変異株の把握も十分ではありません。本格的な第四波を招くことのないよう、政治のかじ取りが厳しく問われています。
ところが、本予算案は、直面する最大かつ緊急の課題であるコロナ対策の予算がほとんど含まれず、国民の命と健康、暮らしと経済を支えるには程遠い冷たい予算案となっています。五兆円の予備費で政府に白紙委任せよというのでは、財政民主主義に反します。時短要請など引き続き自粛を求める以上、十分な補償を、医療機関へは減収補填による支援を、そして検査の抜本的拡充のための財政的措置を求めるものです。
本予算案は、高齢化に伴う社会保障費の自然増分を一千三百億円も削減し、年金は〇・一%のマイナス改定、介護施設の食費補助の見直しで二十七万人に百億円の影響が生じるなど、軒並み負担増を強いるものとなっています。病床削減推進法案、高齢者医療費二倍化法案と併せて、社会保障の全面的な改悪をもたらします。
しかも、本予算案は、コロナ対策に便乗したマイナンバーカードの普及促進や成長戦略に基づく大型開発事業推進など、不要不急の予算を含みます。
軍事費は、新型イージス艦の取得や戦闘機の開発など、過去最大の五兆三千四百二十二億円、さらに後年度負担が五兆五千三百三十億円に上っています。
多くの事業者と消費者が願う消費税の五%への減税にも背を向け、大企業優遇税制は温存し、拡充しています。富裕層や大企業に応分の負担を求め、税収を確保すべきです。
日本共産党は、立憲民主党と共同し、衆議院で組替え動議を提出しました。補償の充実、医療機関への支援強化、検査の拡充、生活困窮者への給付金や持続化給付金の再支給など、コロナ対策を抜本的に強化し、歳出についても多岐にわたって見直しを図るものです。国民が直面する苦難に寄り添う予算とするべきです。
総務省、農水省、文科省、官僚や閣僚が関係する接待や贈収賄の疑惑が底なしの広がりとなっています。職務の公正さに対する国民の信頼は大きく損なわれています。
全容解明のため、野党が求める関係者の国会招致や関連資料の提出に直ちに応じるよう強く求めて、討論といたします。(拍手)