工事が中断しているリニア中央新幹線、品川工区の件を中心に、国交省の説明を受けました。

試験掘進中のシールドマシンが損傷し掘削が中断、異常を確認するのに数ヶ月を要し、マシンの補修などに半年かかるとしています。昨年のうちに終わっている予定とされて試験掘進でトラブルが相次ぎ、今回はマシンそのものに最大7cmのへこみができ、トンネル外壁となるセグメント（コンクリートのブロック）も内側に最大3cm押されていました。

「安全性に問題ない」と強調した国交省でしたが、今度の事象がカーブ部分ゆえに想定外のことだったのか、それとも想定されたもののミスで起きたのか、明言はありません。

そもそも、損傷の詳しい状況すら明らかにされていません。

大深度地下でのトンネル工事はボーリング調査などが不十分なまま掘り進めるため、地質の影響を受けることも考えられます。それを無視して突き進めば、調布の外環道工事のような地上の陥没まで起こりかねません。

岸田首相は先日の所信表明演説でリニアに言及し、代表質問では国家プロジェクトと述べています。これまで、国交省に説明を求めても「JR東海の事業なので答えない」という対応も多くありました。しかし国策というならなおさら、JR東海任せは許されません。