野党議員で名古屋入管を訪れウィシュマさんの居室や診療室の視察を求めた。
局長ははじめ「保安上の理由」を盾に弁護団や議員の視察を拒否。それが理由にならないとみると、今度は「コロナ対策」を持ち出し拒否。 視察にも映像記録の開示にも応じない、しかし法案審議だけは進めよとでも言うつもりか。(山添拓Twitterより)
入管立ち入り拒む
名古屋施設内 野党「許されぬ」
3月に名古屋出入国管理局でスリランカ人のウィシュマ・サンダマリさん=当時(33)=が亡くなった事件で、日本共産党と立憲民主党、社民党の衆参議員が17日、同局を訪れ、亡くなった経緯の説明と施設内の視察を求めました。入管側は佐野豪俊局長が応対。詳細は「調査中」だとして答えず、ウィシュマさんが収容されていた部屋や医務室など施設内の視察も拒否しました。
同局を訪れたのは、立民の近藤昭一、中川正春の両衆院議員と、徳永エリ、石川大我、共産の山添拓、社民の福島瑞穂の各参院議員。
入管側は当初、施設内への立ち入りを「保安上の理由」で拒否。再三の求めに対し、理由を「コロナ対策」や「緊急事態宣言中」に転換しました。議員への説明で、「一般論」としつつ、外部医師の指示があれば施設内の医務室でも点滴は可能だと明らかにしました。
視察後のぶら下がり会見で中川氏は、入管の「隠蔽(いんぺい)体質が見えた。牛久(東日本入国管理センター)など普段は現場に入れるのに、今回だけ拒否するのは政治的だ」と批判。山添氏は「死亡事案が起きたのに現場を見られず、映像記録も見られないもとで、法案審議だけ粛々と進めるというのは到底許されない。野党で共同し追及していく」と述べました。
各議員は同日、名古屋市内で行われたウィシュマさんの遺族の記者会見に同席しました。
(しんぶん赤旗5月18日付より)