28日は本会議の後、「プライムニュース」の出演でした。テーマは次期戦闘機の輸出解禁。元防衛大臣の小野寺五典氏、公明党の三浦信祐氏はいずれも輸出解禁の議論を進めてきた与党協議のメンバーで、反対を唱えるのは私だけという顔ぶれ。

武器輸出の全面禁止は、1976年の三木内閣で政府統一見解となりました。当時、予算委員会で首相を追及して統一見解を読み上げさせたのは、公明党議員でした。

その後、この政府統一見解を含むかたちで1981年に衆参の本会議で全会一致の決議で確認。以後、90年代には「国是」であることを外務大臣や防衛庁長官が答弁しています。非核三原則と同じく、憲法に基づく平和国家としての「国是」であり、国会審議を通じて積み上げられてきたものです。

2014年、安倍政権が「防衛装備移転三原則」に変えてしまいました。小野寺氏も三浦氏も、これで武器輸出禁止はなくなったのだといい、昔の話にしたいようですが、国会決議は上書きされていません。「国是」を一内閣が勝手に変えてよいはずがなく、ましてや殺傷兵器の最たるものである戦闘機の輸出まで認めれば、「平和国家」はどこへ行ってしまうのか。

議論は白熱しましたが、考え方の立脚点が軍事力ありきに傾きすぎていて、世論の状況ともかなりかけ離れているように感じました。

際限のない軍拡競争、武器輸出競争に踏み出すことは、やめるべきです。