2024年5月31日
次期戦闘機の共同開発をめぐり質問
30日の外交防衛委員会で、次期戦闘機の共同開発のための条約について質問しました。
武器輸出について外務大臣は、「国連憲章を遵守するという平和国家としての立場を堅持する」と繰り返します。日本の平和主義は国連憲章だけでなく日本国憲法に基づくのであり、この時点で意図的な誤魔化しです。
しかしその国連憲章はどうか。今度、共同開発のパートナー国となる英国は、21世紀に入ってからも中東地域などで戦闘行為を繰り返しています。特に2003年からのイラク戦争をめぐっては、2016年の報告書で「誤りだった」と認めています。法的根拠を欠く、つまり国連憲章に反する武力行使を認めているに等しい。ならば日本政府も検証すべきです。ところがこの日の質疑で外務省は、米英が誤りを認めているイラクの大量破壊兵器保有の情報についてはスルーし、それを前提とした国連安保理決議に固執しました。米国が絡むことには、当の米国が誤りを認めてもなお異論を挟むことができないーーこれで戦闘機の輸出先について「国連憲章の目的に沿って…」などと言うのは、あまりに無責任です。米国やその同盟国は何をしても違法とならない、深刻な思考停止です。