衆院TPP特別委員会で採決強行。
安倍首相が「結党以来考えたことがない」と述べたばかりの強行採決を、安倍氏のいるその場でやってのける。野党は、国会のルールすら無視して行った採決は無効であり、撤回し差し戻すよう求めています。
数年にわたって異常な国会が続いていますが、とりわけ信じがたいような蛮行だと言うべきです。
なぜこんな事態に至っているか。TPPが経済と主権を脅かす、その実態が明らかにされていないことはもちろん、与党側から「強行採決」発言が繰り返され、強権的に進める姿勢に終始してきたからに他ならない。TPPに密接にかかわる山本農水相が度重なる失言、暴言で国会と国民を愚弄してきた、その責任を問うべき場面で、あろうことか採決を強行する。どこまで傲慢なのか。
こうした事態にも平然と討論を行い起立採決に応じる与党議員、名ばかり野党で強権政治を煽る維新議員ーーその姿は、昨年の戦争法強行時とも重なり実に情けなく映ります。
これで衆院通過など、決して認められない。
ようやく本論に入り始めた国会での審議です。食の安全、薬価や保険、共済、著作権や労働、そしてISDS…あらゆる面で多国籍企業の支配を許すことになる危険は、知れば誰もが共有できるはず。
本会議採決を許さず、委員会採決の撤回を求める声を、広く上げていきたい。
写真は院内のテレビで中継されていた特別委員会の様子。