公害被害者総行動の院内集会。アスベストや原発による被害を訴えたたかうみなさんが参議院議員会館の講堂を埋めました。
身辺整理をして自死された女性の話、震災関連死が2100人に達したという話、続く被害に胸が痛くなる。
来年以降、原発事故の被害賠償を求める各地の裁判で判決が予定されます。国と東電の責任を問い、国が切り捨てた被害の回復を求める集団訴訟で、初めての判断がなされることになります。
原子力損害賠償法によって、電力会社は無過失でも被害賠償の義務があります。しかし東電は、いわば無過失責任を逆手にとって正面から責任を受け止めず、しかも加害者である東電が認めた範囲でしか賠償を認めない態度を続けてきました。
原発政策を推進してきた張本人である国はどうか。地震も津波も予想できなかったと言いたいがために、国の調査研究で明らかになっていた事実ですらも「あれは信用できない調査だった」と貶める始末。
これほど無責任なことはない。
こういう無責任で無反省な電力会社や国が、懲りもせず原発に固執し再稼動を企み、海外にまで輸出を目論む。情けなく許しがたいことです。
原発規制行政を監視する役割を担う国会の調査会は、この国会では一度も開かれない見通し。いまの国会の後ろ向きの姿勢を示しています。
裁判には、私も弁護士登録直後からかかわってきました。福島のみなさん、弁護団のみなさんとご一緒し、正念場を迎えるたたかいに奮い立つ思いです。