山添 拓 参議院議員 日本共産党

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2017年2月17日

ODA調査で東南アジアに来ています

参議院のODA調査で、16日から東南アジアへ。ODAの現状や今後のあり方を検討する目的で、自民、民進、公明と共産の各会派から計5人の議員団で来ています。
最初の訪問地はカンボジアの首都プノンペン。常夏の地で日中30℃になりますが、それでも乾季で一番過ごしやすい季節とのこと。

到着してすぐ、国民議会(下院)の議員のみなさんと懇談。日本の支援についての評価とともに、カンボジアがポル・ポト派による長い内戦の困難な時代を経て現在の発展に行き着いたことが、強調して語られました。
その思いは、カンボジアの歴史そのものであり、訪れたどの役所でもたたかいの歴史をふり返り、ポル・ポト派をベトナム軍が破った79年、国連監視下で総選挙が行われた93年についてはみなさん言及されていました。食べ物がない、ゼロからの出発だったという言葉に、言いようのない重みを感じます。

そのカンボジアへのODA。道路や橋など様々なインフラ整備もありますが、17日は浄水場を訪れました。「プノンペンの奇跡」と呼ばれる上水道整備。水道システムの機能の度合いを示す無収水率、1993年に72%(給水した7割の水が、料金がとれない)だったのが、現在6%と世界トップクラスに。北九州市の水道局が技術移転の支援に入り、協力を行なってきたとのこと。
蛇口の水が飲める、東南アジアでは数少ない街。私も飲んでみましたが、飛行機からも見えた濁度の高い川の流れからは想像を超える、無色無臭の水でした。暑いので蛇口から出る水も温かくなりカルキ臭が強くなるようですが、それへの対応は現地で独自に行なっています。つまり、日本の支援もさることながら、カンボジアのみなさんが現地の実情に応じて技術を磨いているということ。日本に研修に行くという職員がおられる一方、いまでは隣国への技術支援も行なっているそうです。

支援のあり方については様々な議論があります。今回の訪問でも無償供与、円借款、技術支援などいくつかの形態を見る予定です。実施する事業も様々。東南アジア自体、訪れるのは初めてですが、実情をよく把握し学んでいきたいと思います。

写真は下院議員のみなさんとの懇談と、浄水場での試飲の様子。

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