法務委員会で裁判所法改正案の質問。参考人として、私の1期下にあたる野口景子弁護士にお出でいただきました。
2011年に廃止された司法修習生の給費制を、実質的に復活させるもの。日弁連、市民連絡会、私も加わってきた当事者団体のビギナーズ・ネットなどが、粘り強く運動を行ってきた成果であり、大事な前進です。
ところが、この問題を一貫して訴えてきた6世代、約1万人については救済されない仕組み。平日フルタイムの修習が義務付けられるにもかかわらず無給で、お金がないなら借金せよという制度。そこで苦しんできた後輩たちは、もうすぐ始まる借金返済を前に、苦しい状況に置かれています。野口さんに語っていただいたのは、独立開業しようにも借金が多すぎて融資を制限されるとか、夫婦で1300万円もの借金を返すために朝から晩まで仕事詰めだとか。果ては法曹を続けられないという声も。
法曹人材の確保を掲げるなら、この世代のみなさんを支えることこそ求められるではないかと、最後に金田大臣に問いました。
すると大臣、野口さんの話を聞いて感じるところもあった様子。しかし手元の答弁メモは冷たく「救済は予定していない」ーー読み終わって一瞬の間が生まれました。
私の方が面食らってしまったのですが、おそらく制度の「谷間世代」の実情を前に、これで終わっていいものかと考えがめぐったのではないか。
権利保障の大事な役割を担う法曹養成を、受益者負担の下で行わせるべきではない。
今度の制度創設を機に、さらなる充実・強化をと訴えていきたい。