上野公園や渋谷の宮下公園で進められている開発について、国土交通委員会で質問。今日は都市公園法などの改正法案の審議でした。
上野公園では、東京都などが整備事業を進める過程で大木244本を伐採。藤棚やヒカンザクラを伐った後には、大型のスタバなどが建てられています。
JRの公園口改札から動物園まで、クランク状の道を真っ直ぐにするのだといって、ここでもイチョウなどを伐採しようとしました。地元のみなさんが貼り紙に気づきネット署名を展開。2万7000人近い署名が集まり、工事のための伐採は1本にとどめられました。ただ、計画の詳細は明らかにされず、安心できません。
その上野公園では、ホテルや大規模な地下モールなど、法改正でつくられる新たなスキーム、民間事業者による開発手法を見据えた構想が進められています。
宮下公園はもっとひどい。
21日にも投稿しましたが、渋谷区が三井不動産に儲けさせる仕組みをお膳立て。現行の立体都市公園制度を悪用し、地上3階建て、延べ床面積1万6000平米の商業施設をつくり、地下に駐車場、公園は地上17mの屋上に上げられてしまう計画です。しかも原宿寄りの一画は公園の一部を売払い、17階建て200室のホテルまで建てる。
イメージ図を示して大臣に、これが公園と言えるのか?と聞きましたが、代わりに役人が立って延々と言い訳。国交省が作成した運用指針には、既存の公園を立体公園にする場合、原則として地下利用となると書いています。宮下公園の例はこれに反しているではないかと指摘しましたが、適切なのだと言い張る。自ら作成した基準が無視されているのに、なぜかばう必要があるか。
上野公園で緑が消える実態を問うても「個別の事案は回答を控える」と逃げた大臣、国交省の指針に反する計画の宮下公園についてはわざわざお墨付きを与える役人。これも個別の事案ですけど…
印象的だったのは、一部与党議員の反応です。宮下公園のイメージ図を資料として配っていました。図を示しながら、これが公園か?と大臣に聞いたとき、「いいじゃない」「素晴らしい」と感嘆の(?)ヤジ。しかし都市公園は、テーマパークではない。市民の憩いの場であるとともに、災害時には延焼遮断や避難場所としても期待されるスペース。地上4階の高さへ、非常時に無事に避難できると思うのか。
投資、開発、大企業の利益に奉仕する政治は、感覚もかなり違うらしい。