山添 拓 参議院議員 日本共産党

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2017年5月16日

JAL 客室乗務員の労働条件を守れ

国土交通委員会でJALの客室乗務員の労働条件について質問。今日は法案審議ではない一般質問です。

客室乗務員の仕事は、接客サービスだけでなく緊急時の保安要員としての役割を担うもの。それだけに、安全運航を確保できる環境が求められます。国際条約でも疲労リスク管理の考え方が導入され、心身にかかる負荷を考慮することが求められています。

ところが、JALが昨年11月から導入した新勤務基準は、疲労を蓄積させ安全にも影響を及ぼしかねない事態となっています。
勤務間インターバルを暦日から時間単位とし、その結果、連続する過酷なスケジュールが組まれています。例えば1日目に早朝から沖縄往復、2日目から1泊3日のヨーロッパ往復。長距離路線を含めて、9日間に1日しか休日なしとなるパターンも。体調不良を訴える方が続出し、機内でドクターコールをして到着するや搬送されそのまま入院という方まで。
労働組合の日本航空キャビンクルーユニオンがとったアンケートには、「仕事は好きだが、自分の命を守るため、この基準をやめないのであれば私は会社を辞めようかと思う」など悲鳴のような声が寄せられています。なお、この組合は新勤務基準を受け入れておらず、切実な声は基準を受け入れてしまった他組合の組合員から上がっています。

こうした実態を把握しているかとの問いに対し、石井大臣は「基準の範囲内。会社からは特に問題があるとは聞いていない」という趣旨の答弁。会社は国交省に事実を伝えていないか、もしくは職場の実態を把握していないということにほかならない。
「監査を通じて必要な指導監督を行い安全運航の確保を徹底する」とも答弁した大臣。取り返しのつかない事態に至る前に、正面から対処に当たるべきだ。それが空の安全に対する政治の責任である。

今日は不当解雇事件の原告団のみなさんが傍聴に駆けつけてくださいました。無理を強いる勤務スケジュールをもたらしているのも、背景にはベテラン乗務員を大量解雇した破綻時の対応が影を落としています。
解雇事件を含めて、利用者と働く者の立場に立った解決に踏み出すべきだ。

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