23日、衆院本会議は議運委員長が職権でセット。共謀罪法案の採決を強行した。
賛成338、反対121、賛成に投じた議員の面々には、それが自由と人権に対する弾圧の一票であることを認識していただかなければならない。そしてまた、そのような誤った政治はただされるものであることも、これから自覚していただくことになるでしょう。
与党と維新の賛成討論はひどいものでした。
自民党議員は、安倍首相宛に送られた国連特別報告者の書簡に言及。「日本政府が直接説明する機会がないまま発せられた、正しく理解して作成したとは思えない。」と述べるばかりで、中身の反論は一切なし。反論できないということなのでしょう。情けないことに、政府に対して引き続き国連に抗議せよと迫るのみで、まともに聞こうという姿勢すらない。
国連で採択された条約の締結に必要と言いながら、国連人権理事会が任命した特別報告者から懸念を表明されると「明らかに不適切」と切り捨て抗議する。これではあまりに矛盾している。どこまでも独善的な安倍政権です。
共謀罪法案に「プライバシーや表現の自由を制約するおそれがある」とした公開書簡は、政府や組織から独立した専門家の意見であり、真摯に向き合うべきです。
公明党の討論も異常。
批判する市民と野党を敵視し、根拠もなく非難し、そして絶叫する。
「LINEやメールが監視されることはない」
「国民の不安を煽り、自由を萎縮させている」
「一部の野党諸君に猛省を促す」
77%が説明不足との世論調査もあるなか、与党が批判や異論を封じる。世論とはかけ離れ、立憲主義はもちろん民主主義とも相容れない姿勢。
舞台は参院へと移ります。
断固廃案に追い込むべく、たたかいぬく。
写真は、本会議で討論に立った藤野保史さん。