山添 拓 参議院議員 日本共産党

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2016年3月16日

3.11から5年の福島へ

  原発事故から5年を迎えた福島を訪れました。南相馬、浪江、双葉、大熊、富岡、楢葉…国道や高速道路が全通し、除染作業が進められている場所も目に付きます。しかし同時に、あの日から時が止まったままの光景や、荒れ果てた姿に言葉をなくします。

除染が必要なのは、それだけ放射線量が高く住める状態でないからです。ところが除染作業に従事する人は特別な服装をしているわけでもなく、剥ぎ取った土が入った黒いビニール袋は家々のすぐ近くに山と積まれています。
車内にいてもガイガーカウンターの数字が異常な数値を示し警報が鳴り響く。目に見えない放射能によるこの不気味さは、何度味わっても後味の悪さを残します。
いつまで続くとも知れない影響が、人々のくらしと生業、町そのものを奪いました。帰還困難区域では、いまも除染すらされず、各住宅の入り口には厳重なバリケードがされています。

明日は、福島地裁で行われている「生業を返せ!地域を返せ!福島原発被害訴訟」で、裁判官が現場検証に訪れます。原発被害を問う訴訟で、裁判官がその目で現地を見るのは初めてのこと。
ふるさとを失うという被害を直接感じて判断してほしいというのは、被害者の心からの思いです。見渡す限り誰も住めない荒れた土地が広がる異常さは、裁判官の心を動かさずにはおかないと思う。実りある検証となることを願います。

写真2枚目は私がかかわってきたいわき市民訴訟の原告団長伊東達也さんと富岡町で。3枚目は同じく避難者訴訟の原告団長早川篤雄さんと宝鏡寺で。

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