大深度地下を掘り進めるリニア工事でトラブル。シールドマシンは故障、原因は添加剤のミスーーJR東海の発表を受け、国交省に説明を求めました。
急な呼びかけにもかかわらず、品川区、大田区など都内各地から30名近い住民のみなさんが駆けつけ、懸念の強さを感じました。

シールドマシンによる掘削の「効率が悪くなった」とJR東海が認識したのは今年2月。3月末には終わるとしていた試験掘削はわずか50mで中断し、以後動いていません。

昨日、JR東海が発表したのは、掘削のスピードを上げる際に追加すべき添加剤の調整を怠ったというもの。添加剤の調整不良は、外環道調布の陥没事故の原因でもあり、一歩間違えば重大な事故につながりかねません。今回はJRの敷地内でしたが、今後は住宅街を掘り進める計画です。

国交省はこの問題をいつ把握したのか。私たちは5月にもレクチャーを受けており、その際JRにもきちんと説明を求めるよう要請していました。ところが今回、国交省が把握したのはJRが公表する前日だったといいます。
いわく、「JRが点検するのを見守っていた」
しかし、大深度地下での工事にリスクがあることは重々承知しているはずです。今回の事態は重大だと認識しているか、という問いにも「今後JRが適切に対処する」とひとごとのよう。これでは安全に工事が進むはずがありません。