2022年12月22日
福島第一原発の調査へ
国会議員団の福島チームで福島第一原発の調査へ。汚染水の海洋放出に向けた工事が進められており、その状況を見るためです。
汚染水は地下水や雨水が建屋とその地下に染み込むことで発生し、21年度は毎月平均130立米にのぼります。雨の日は多くなるなど変化もあります。
トリチウム以外の核種を取り除くALPSで処理した後は「処理水」といわれますが、いまタンクに保管されているうちの7割はトリチウム以外も除去できておらず、紛れもない汚染水。海洋放出は新たに処理する薄めのものから…という説明でしたが、12〜13年とされる半減期を待たずに放出していくことになりかねません。
1号機から4号機を見下ろす場所の線量計は100μSv/h近くになることも。その場で説明を受けるのもためらわれるような緊張を覚えます。防護服とも言えないほどの簡単な装備ですが調査を終えるとぐったり疲れを感じました。作業にあたるみなさんには頭が下がります。
近くの国道沿いには、あの日のままの家や店舗も見られます。収束は見えず、ふるさとは奪われたまま、事故は決して終わっていません。
同じ頃、東京では岸田首相が、原発回帰の方針を明確に打ち出し、原発の新設、既存原発の運転期間から審査や裁判による停止期間を除外し延命することなどを表明しました。あの事故を、忘れたとでも言うつもりか。それは絶対に許されない。