2023年3月17日
沖縄で進む軍事要塞化の動き
外交防衛委員会で質問。2月に行った宮古島での調査を踏まえて、沖縄で進む軍事要塞化の動きを批判しました。
安保3文書には、特に南西地域で空港や港湾など公共インフラを有事だけでなく平素から「利活用」するとし、そのためのルール作りも進めようとしています。
沖縄県が管理する宮古島市の下地島空港は、琉球政府と日本政府が軍事利用を否定した「屋良覚書」があります。定期便が就航し、民間航空会社の訓練にも使われていますが、軍事目的には使われていません。
ところがこの間、米軍や自衛隊が使おうと画策。日米2+2の翌日に米海兵隊が使用届けを提出。沖縄県が自粛を求め今回は見送られましたが今後はどうか。
日米地位協定には、米軍機は日本の飛行場へ「出入」できるという条文があります。しかしだからといって、空港管理者の許可もなく自由に出入りできるということではないはず。外務省は、この協定5条を挙げつつ、「全く自由に使えるわけではない」との答弁。
自衛隊も使おうとねらっています。
しかし、いわゆる平時において民間空港を自衛隊が勝手に使えるような法律はありません。だからこそ安保3文書は、「利活用のルール作り」を進めるとしているのですが、下地島空港にはすでに軍事目的では使わないというルールがあります。ルールづくりの名でルール破りを進めるのは許されない。
ミサイル基地の配備など軍事要塞化が進む島では、有事になれば標的とされる不安があります。それが現実だった過去も背負う沖縄です。宮古島でうかがったのは、軍隊は住民を守らないという痛切な経験でした。かつては日本軍が、戦後は米軍、そしていま自衛隊が、住民を危険にさらしまた「捨て石」にするのかという怒りが渦巻いています。