2023年7月6日
陥没事故が発生した外環道・調布の現場調査
2020年に陥没事故が発生した外環道・調布の現場を調査で訪れました。
陥没や空洞が生じたエリアは工事で地盤が緩んでしまったため、まもなく補修工事が始められます。そのため地上の家屋は解体、住民は転居を余儀なくされています。
地下40mから10mの地中にセメントを流し込み、円柱状の補強材を多数つくる工事。セメントを送り込み、出てきた泥水を排水する管路が暗渠の上に設置されていますが、突貫工事のせいかかなり心許ない様子でした。工事による新たな騒音や振動、地盤への影響も心配されます。
地盤補修が行われるのは地下で掘り進んだトンネルの直上部分のみ。30cmでもずれている場所は工事の対象とならず、建物の買取りもしないといいます。しかし、トンネル直上ではないところでも家屋への影響が生じています。地表にまで影響が現れているにもかかわらず、地盤の緩みが直上以外ないとなぜ断言できるのか。
工事は広いエリアに及び、土地の買取りには応じられないとしている住民の方もいます。簡単に進まないことは明らか。また地盤補修を完了したとしても、地下で止まったままのシールドマシンの行く手には、しばらく同じ地層が続き対策は定まっていません。見通しのない工事を進める是非も問われます。