2022年・第208通常国会
- 2022年1月19日
- 議員運営委員会
参議院議院運営委員会で12都府県へのまん延防止等重点措置の拡大について質問しました。
- 要約
-
- 参議院議院運営委員会で質問。 都道府県が行っている無料検査で陽性となった者が、医療機関でもう一度検査する仕組みになっている点を質問。「陽性者の保護が遅れ、濃厚接触者も増える」と指摘。 大臣も「無料検査の結果を医師が陽性の確定診断とすることは可能」と答弁しました。
○山添拓君 日本共産党の山添拓です。
オミクロン株は感染拡大のスピードが急速です。多数の医療従事者が陽性者や濃厚接触者となり、勤務できず、このままでは診療ができなくなるという懸念を都内の病院などでも伺います。
いわゆるエッセンシャルワーカーの濃厚接触者については、検査で陰性が確認されることを前提に、十日を待たずに待機を解除できることとされました。ただし、その検査費用は事業者の負担とされています。国の費用で行えるようにするべきではないでしょうか。
○国務大臣(山際大志郎君) 今回のこの制度そのものは、オミクロン株が物すごい勢いで感染拡大をするということで柔軟に対応してきて今の状況になっているものですから、やはり行政検査とは少し趣の違うものとして扱ってきているということで、事業者負担ということになっております。
しかし、おっしゃるようにエッセンシャルワーカーですから、社会の機能を維持するために働いてくださるという方々でございますので、この検査の費用をどうするかということはやはり検討の余地はあると思いますので、持ち帰らせていただきたいと思います。
○山添拓君 やっぱり、感染させるかもしれないと思いながら業務に従事するというのは、それ自体が非常に大きな不安要素であり負担でもあるということでもありますので、是非、検査費用は国が負担するべきだということを指摘したいと思います。
都内の保育園にお子さんを預ける保護者からお話を伺いました。今年に入って保育士さんの陽性が確認されました。ところが、保健所は、接触の疑いのある人はいるけれども濃厚接触者なしと判断しました。その六日後、別の保育士と保護者の陽性が判明しましたが、やはり濃厚接触者なしと判断されました。その翌日、陽性となった保護者の子供ともう一人別の保育士も陽性と判明しました。この保育園では接触の疑いのある保育士や保護者に自費での検査を求めて、その結果感染がこうして判明してきているわけです。
二点伺います。オミクロン株の感染力の強さを踏まえれば、濃厚接触者の定義そのものを改める必要はないのかと。若しくは、医師の判断によって、濃厚接触やそれに準じる人は行政検査として無料で検査ができるよう徹底するべきではないでしょうか。
○国務大臣(山際大志郎君) 先生の今御指摘いただいたような事例があるということも、我々としてはほかの事例なんかも承知はしているんですが、しかし一方で、今回のオミクロン株が今までのデルタ株と感染様式がそれほど変わらないという報告もございます。すなわち、飛沫感染であるということなんですね。その感染様式が同じであるということを踏まえれば、この患者と同居をしている者とか、おおむね一メートル以内の近距離で適切な感染防護をせずに患者と十五分以上接触があった者だとか、今ある濃厚接触者の定義というものの骨格を変えるところにはないんだというふうに我々は今判断をしております。
一方で、柔軟な部分もございまして、保健所が濃厚接触者と判断した場合のほかに、例えば一つの集団で複数の患者が発生している、まさに今のお話ですよね、濃厚接触者に該当する者の範囲を超えて、更に幅広い対象者に対して行政検査を行うことが可能というふうになっておりまして、この場合本人の費用は当然ございません。ですから、その周知はしなくてはいけないなというのは同じでございますので、更に周知はしたいと思います。
○山添拓君 やはり、医療保険で検査を受けると、検査そのものは費用が出ますけれども、初診料が掛かるとか、あるいはレントゲンを撮るとそれだけで数千円掛かるということで、大変負担にもなっているということがあります。総理は、希望者は無料で検査を受けられるようにすると述べてきたわけですから、やはりこれは改善していただきたいと思います。
感染拡大地域での無料検査は、都道府県が民間業者などに委託して実施されています。検査結果が陽性だった場合には改めて医療機関を受診するように指示され、もう一度検査を受けるように言われるという運用になっています。しかし、これでは二度手間で、陽性者の保護が遅れて、その間に濃厚接触者も増えることになってしまいます。無料検査で陽性となったら直ちに保護できるようにするべきではないでしょうか。
○国務大臣(山際大志郎君) これもオペレーションの問題は大分あると思いますが、現状どうなっているかというと、医療機関において、無料検査の結果、PCR検査等の結果を持ってきていただくと、それをお医者さんが判断をして陽性の確定診断を行うということが可能でございまして、そのオペレーションをやっていただくということが一番現実的かなと思います。
○山添拓君 今大臣が指摘されたような運用が徹底されることが大事だと思います。感染力が強くて発症までの日数も短い、また治療薬も早期投与で効果が高いとされていますので、陽性者を迅速に保護できるように改善を求めたいと、求めて質問を終わりたいと思います。
ありがとうございました。